家庭和合

私の好きな宮古民謡の1曲です。
初めて聴いたとき、歌の内容は全く解りませんでしたが、その旋律の美しさがいつまでも残ったのを覚えています。

家庭和合とは

家庭和合は「きないわごう」と読みます。
古来から唄われてきた古謡や民謡と違って、昭和に作られた比較的新しい民謡です。棚原玄正先生(1926~1980)の作詞作曲による傑作。
とかくいがみ合いがちな姑や舅と嫁の関係も、嫁の心配りでお互いを思い合い、助け合って仲良くやれば、家庭は円満になるという内容です。

家庭の中のこととして歌われている歌ではありますが、歌詞の中の家庭を自分が属している組織に置き換えてみたり、もっと言うと、国や国同士の関係に置き換えてみるとどうでしょうか。
普遍的な平和への思いを込めた壮大な歌に思えてきます。
その歌詞を支えるメロディーはとても美しいものですから、しっかりと歌えるようになりたいものです。

家庭和合の歌詞

一、夜(ゆ)や明きどぅさまず親(うや)よ 起(う)きさまち我(ばん)が親(うや)
朝の茶花(ちゃばな)浮きて眠覚(みすうり)さまち 我(ばん)が母(あんな)
今日(きう)の一日(ぴぃとうざ)や 朝の茶から

夜が明けて朝ですよお父さん 起きて下さいお父さん
朝のおいしいお茶も出来上がりました お目覚めくださいお母さん
今日おいしいお茶もお召しになってよいことがあるように

二、肝(きむ)美(か)ぎさ我(ばん)が嫁(ゆみ)よ 香(かば)す茶や嫁(ゆみ)の肝(きむ)
家庭(きない)の栄いや嫁(ゆみ)ど とぅゆましみしる我(ばん)が嫁(ゆみ)
親(うや)の孝行や貴女(うわ)がむてぃさい

心やさしい私の嫁よ 香り豊かなお茶は嫁の真心よ
家庭の円満は貴女の力で 手本を示しましょう 私の嫁よ
親孝行することは貴女の未来の為よ

三、夜明前(あきしゃる)ぬ目覚り(みすうり)頃(ばな)よ 朝(すとぅむてぃ)ぬ目覚(みすう)り美(か)ぎさ
幸(ゆか)ず家庭(着ない)や和合ど 笑(あま)いどぅ笑(ばら)いどぅ我達(ばんた)や楽(ゆから)でぃ
貴男(うわ)と我(ばん)とぅや 肝(きむ)の底(すうく)がみ

明け方の目覚める時よ 起きるのがとても気持ちが良いよ
幸せな家庭は和合の中に 笑いで私達は幸せです
あなたとわたしの喜びは心の底から

(歌詞・訳:国吉源次流 工工四より)

国吉源次先生は、自身の工工四を作るに際して、棚原玄正先生のお嬢様に楽曲掲載の了解を得られたそうです。棚原先生は53歳の若さで亡くなられていますが、名曲が残されました。次の世代に伝えたいですね。

「家庭和合」(歌・三線:松山雅一)

私の師匠、松山雅一の「家庭和合」です。

 

今年の夏は強烈な暑さが続いています。
レオンくんもちょっとダレ気味(笑)
まぁ、リラックスしてくれているのはよいことです。

 

今日も最後までお読みくださりありがとうございました!